中国語文法「超」解説

【中国語文法】動作の回数を表す方法と語順を徹底解説

中国語で動作の回数を表す方法と語順を解説
悩んでいる人

中国語で動作の回数ってどうやって表現すればいいの?

今回はこんな疑問を解決していきます。

本記事を読んで頂くことで

  • この映画を一度見た
  • 彼に2回会ったことがある
  • 中国に何回か行ったことがある

こういった表現を中国語で出来るようになります。

ここでいう「一度」「2回」「何回か」が動作の回数に該当します。

動作の回数なんて、一見簡単そうに思えるかもしれませんが、実は色々なパターンがあり複雑です。そして本質を抑えていないと

「どうしてこの語順になるのか?」

と語順でつまづく原因にもなります。

動作の回数は様々な場面で使われるので、本記事で理解を深めていきましょう。

動画で視聴する

YouTubeでも解説しています。理解度チェッククイズなども用意しているので、本気でマスターしたい方には動画がおすすめです。

中国語で動作の回数を表す場合の語順

中国語で動作の回数を表す場合、

  • 語順
  • 動作の数え方

主にこの2つが論点となりますが、まず何より語順をしっかりと理解することが大切です。

目的語がない場合の語順【結論:動詞の後に置くだけ】

まずは目的語がない場合の語順から理解を深めていきましょう。

  • 一度見る
  • 2回会う

これらを中国語にするとどうなるでしょうか?

  • 見るは「看」
  • 会うは「见」
  • 一度は「一次」
  • 2回は「两次」

このように表現できます。

なのでこれらをつなげて

  • 一度見る:「看一次」
  • 2回会う:「见两次」

とすればOKです。

つまり目的語がない場合には、特に何も考えず

動詞の後に回数を置けばいいだけ

となります。簡単ですよね。

ですが実際には

  • 何を一度見たのか
  • 誰に2回会ったのか

といったように、目的語がないと意味が通じません。なので実際には、目的語を伴う場合がほとんどです。

この点を踏まえた上で、目的語がある場合の語順を見ていきましょう。

目的語がある場合の語順【結論:2パターン】

悩んでいる人

実際に目的語がある場合はどんな語順になるの?

今回の記事で一番のポイントになりますが、結論として語順は2パターンあります。それが

  • 前置きパターン
  • 後置きパターン

この2つです。

前置きパターン【看一次电影】

前置きパターンでは【動詞+回数+目的語】の語順になります。

回数を目的語の前に置いているので、前置きパターンと呼んでいます。

具体例をあげると「映画を一度見る」を中国語にした、看一次电影がこのパターンに該当します。この文の構造を見てみると

  • 動詞の
  • 回数を表す一次
  • 目的語である电影

こういった語順になっていますよね。

つまり前置きパターンでは、動作の回数を目的語の前に置けばOKとなります。

看一次电影の例文を通じて、回数を表す「一次」が目的語「电影」の前に来ていると、この点を理解しておいてください。ここまでの話を図解するとこんな感じ。

中国語で動作の回数を表す場合の語順(前置きパターン)
目的語がある場合の語順①~前置きパターン
後置きパターン【见她一次】

後置きパターンでは【動詞+目的語+回数】の語順になります。

回数を目的語の後に置いているので、後置きパターンというわけです。

具体例をあげると「彼女に一回会う」を中国語にした、见她一次がこのパターンに該当します。こちらも文の構造を見てみると

  • 動詞の
  • 目的語である
  • 回数を表す一次

こういった語順になっています。

先ほどとは違い、後置きパターンでは、動作の回数を目的語の後に置くことになります。図解するとこんなイメージ。

中国語で動作の回数を表す場合の語順(後置きパターン)
目的語がある場合の語順②~後置きパターン

【重要】2パターンを見分ける方法

悩んでいる人

パターンが2つあるのはわかったけど、どうやって見分ければいいの?

このポイントをお伝えします。結論、

目的語が代名詞かどうか

これで見極めることが出来ます。

  • 目的語が代名詞  :後置きパターン
  • 目的語が代名詞以外:前置きパターン

このように覚えてください。今回これだけ覚えてもらえれば十分です。

もう一度繰り返します。

目的語が代名詞の場合には、動作の回数を目的語の後に置く「後置きパターン」となり、目的語が代名詞以外の場合には、動作の回数を目的語の前に置く「前置きパターン」となります。

代名詞というのは

  • 彼、彼女を意味する他(她)
  • ここ、あそこを意味する这儿、那儿

こういったものが該当します。

なので「彼女に一回会う」の場合、目的語が「彼女」という代名詞なので见她一次と後置きパターンになります。一方で「映画を一度見る」の場合、目的語が「映画」と代名詞以外なので看一次电影と前置きパターンとなるわけです。

ここまでの話をまとめた図がこちら。

中国語で動作の回数を表す場合の語順(代名詞がポイント)
目的語がある場合の語順に関する考え方

理解度チェック

ここでクイズを5問出すので、理解度チェックをしておきましょう。

中国語で動作の回数を表す場合の語順(理解度チェック問題)
動作の回数に関する理解度チェック

これらを中国語にするとどうなるでしょうか?

答えはYouTubeの方で解説しているので、そちらをチェックしてください。

動作の数え方(動量詞)の種類を知る

今みてきた5問のクイズがわかるようになれば、動作の回数に関する論点はほぼマスターしたも同然です。

ただもう一つ「動作の数え方」についても知っておいた方がいいので、最後にこの点を補足しておきます。

これまで「看一次」「见两次」といった表現を当たり前のように使ってきましたが、「一次」や「两次」が動作の数え方に相当します。

中国語での動作の数え方(専用動量詞と借用動量詞)
「動作の数え方」の構成

数字の部分(数詞)は数を入れかえるだけ。その後の「次」が動作の数え方に相当します(動量詞と言われます)。

基本的には「次」さえ知っておけばOKですが、資格対策などでは他の数え方も知っておいた方が良いので、ここで紹介しておきます。

この動作の数え方には、大きく分けて2つのタイプがあります。

  • 専用動量詞(ノーマルタイプ)
  • 借用動量詞(イレギュラータイプ)

この2つです。

「次」はノーマルタイプになるのですが、まずここで他にどんな種類があるのが知っておく。ノーマルタイプについて理解したら、イレギュラータイプである借用動量詞も覚えていく。

こういったステップで学習していくのが効率的です。

文法のテキストをお持ちの方は、動量詞に関する論点のページを見て頂ければ代表的な動量詞がまとまっているはずなので、そちらを参照して頂いてもいいかなと思います。

YouTubeを見て頂いた方には、動画内の僕が独自にまとめたスライドを活用して覚えてみてください。

まとめ:中国語で動作の回数を表す方法は2パターン存在する!目的語が代名詞かどうかで見極めよう

ということで今回は、動作の回数を表す方法について解説してきました。

動作の回数を表す場合、その語順が重要となってきます。特に目的語がある場合、「前置きパターン」になるのか「後置きパターン」になるのかは、しっかりと理解しておくことが大切です。

目的語が代名詞であれば後置きパターン、それ以外であれば前置きパターンという点を演習問題を通じて理解を深めてみてください。

そして語順についてマスターした方は、動量詞の種類や使い方についてもあわせてインプットしてみてください。

それでは今回はここまで、下次见!

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