なんで毕业大学じゃなくて大学毕业になるの?
こういった疑問を持っている人はとても多い。にもかかわらず、その疑問を解決するだけの「納得できる答え」を提示出来ているコンテンツはほとんどないです。
それだけ中国語は言語化して説明するのが難しいとも言えますが、今回の記事を読んでもらえればこの疑問は解消します。
結論、例外中の例外に該当するので大学毕业の語順になるのです。
動画で視聴するYouTubeでも解説しています。
「毕业」以外の代表的な離合詞や構造解説、演習問題も用意しているので、中国語文法をマスターしたい方は動画の方をチェックしてみてください。
なぜ「毕业大学」ではなく「大学毕业」となるのかを解説
なぜ「毕业大学」にならないのか?
この疑問の根底には
動詞の後には目的語が来るはず
こういった考えがあるからです。
結論、この考え方・法則自体は間違っていません。
ですが、中国語という言語は思っている以上に複雑で、この法則が当てはまるパターンと当てはまらないパターンがあります。当てはまらないパターンのことを、以下例外ケースと呼びますが、中国語にはこういった例外ケースがかなりあります。
その代表的な1つが「離合詞」です。
離合詞というのは「離れたり合わさったりする動詞」のことを意味しますが、代表的な例として「毕业」「结婚」「留学」などが該当します。
そして離合詞の構造は「動詞+目的語」となっているため、目的語を伴う場合には何かしらの工夫をする必要が出てくるわけです。
どのような工夫をするかは、動画内で解説した3パターンがメインとなりますが、そのパターンからも外れているのが「毕业」になります。つまり、離合詞というのはただでさえ「動詞の後に目的語が来る」という原則から外れている例外ケースなのに、さらに目的語を伴う場合の3パターンにも該当しないのです。
だから「例外中の例外に該当する」と冒頭でもお伝えしたわけです。
なので「毕业」を使う場合には「大学毕业」と覚えるしかありません。別にここに理屈も何もないのです。
毕业を使って動詞の後に目的語を置く方法強いて言えば「于」を使えば、感覚的な語順(動詞の後に目的語を置く)にすることは可能です。
ちょっと書き言葉チックにはなりますが、動詞の後に于を付ける方法もあります。于には色々な用法があるので詳細は割愛しますが、以下の例文をみてわからなければ、大学毕业で覚えた方が早いです。
「于」を使った例文
我弟弟去年毕业于东京大学。
(私の弟は去年、東京大学を卒業した)
大学を卒業したという時は?
「大学を卒業した」という時はどうなるでしょうか?
- ①:大学毕业了
- ②:大学毕了业
他に後続の文がなければ、①にした方が自然ですが、②の方法で使われるケースもあります。この点はYouTube動画の演習問題でも解説しているので、そちらに譲りたいと思います。
まとめ:毕业は離合詞に該当するため毕业大学とは言わない!大学毕业で覚えよう
ということで今回は「なぜ毕业大学とは言わないのか?」をテーマに解説してみました。
離合詞が持つ本質的な構造を理解し、その上で目的語を伴うケースではどのように対応すればいいのか、しっかりとインプットしておく必要があります。
目的語を伴う場合だけではなく、アスペクト助詞にするケースや動詞の重ね型にするケースなどにも影響する論点が離合詞となります。もっと離合詞を理解して中国語文法をマスターされたい方は、YouTubeもしくは【中国語文法】離合詞の本質について徹底解説しますの記事を参考にしてみてくださいね。
それでは今回はここまで、下次见!