こんにちは、天馬です。
「HSK対策に使えるいい単語帳ないかな?」と思ったことはありませんか?
なかなか使いやすい単語帳が見つからず、語彙力をあげられずに悩んでいる。そんな人にこそおすすめなのが今回紹介する「品詞別・例文で覚えるHSK基本語彙 5級-6級」という本。
今回はこの本についてレビューしていきたいと思います。
良い単語帳に出会えないと語彙力は上がらないレビュ―する前に一つだけお伝えさせてください。
それは、語彙力を向上させられるかどうかは「良い単語帳」を見つけられるかどうかにかかっています。もちろん本人の継続的な努力も必要ですが、これから日々向き合うことになる単語帳が
- HSK対策として使えない
- 十分な語彙数が載っていない
- 例文がなく、単語の使い方がわからない
努力を注ぎ込む対象の「単語帳」がこんな状態だったらどうしますか?
もちろん意味ないですよね。時間とお金の無駄です。
その点、今回紹介する本は「HSK5級」「HSK6級」とレベル別に必要な語彙数を満たしている上に、単語・例文がセットで載っているので、HSK対策として使いやすい一冊です。
当然デメリットもありますが、メリットの方が大きいと僕は感じています。その具体的な内容も含めて紹介していきます。
「HSK5級/6級対策用に単語帳を探している」という人は参考にしてみてください。
品詞別・例文で覚えるHSK基本語彙5級-6級はどんな人におすすめか
本書は「HSK5級-6級に合格したいなら持っておきたい一冊」と言えます。
その理由をまとめると、
- 単語と例文が見開きでまとまっていて使いやすい
- 級別・品詞別にわかれているため対策しやすい
- 例文がほど良い長さと難しさで、文法の復習にも役立てられる
この3つとなります。
唯一のデメリットは「例文の音声が収録されていない」という点。ですが、学習効率を考える上では、実は音声がなくてもさほど問題にはならないと僕は考えています。
詳しくは後述しています。
本書の目次と構成について
まずは本書の目次から。
本書は巻末の索引をのぞけば、約450ページあります。
- 前半部分(約150ページ):HSK5級レベルの単語・例文を品詞別に収録
- 後半部分(約300ページ):HSK6級レベルの単語・例文を品詞別に収録
ざっとこのような構成になっています。
HSK5級レベルの語彙イメージHSK5級の見開き1ページ分をサンプルとして紹介します。
見開き左側、右側ともに「単語+例文」の作りになっていることがわかりますね。
HSK6級レベルの語彙イメージHSK6級レベルについても見ておきましょう。
5級と同じような構成になっています。
単語、例文ともに日本語訳とピンインがついているので確認しやすいです。
本書のレベル感
本書のレベル感ですが、タイトルにもあるように「HSK5級・6級レベルの習得を目指す人向き」と言えます。
たとえば
- HSK4級に合格したら5級を目指したい
- HSK5級に合格したら6級を目指したい
- HSK5-6級レベルの語彙力が足りないと感じている
こういった人には特におすすめの一冊といえます。
本書で学べること
本書は単語帳なので、基本的には「語彙力」を鍛えるための本です。
ですが、それ以外にも
- 例文を通じて各単語の使い方がわかる
- 例文を通じて語彙同士の自然なつながりがわかる
- HSK6級で頻出される成語を学び、読解力を向上させられる
といったメリットも。
実は単語を完ぺきに暗記していても、会話や文章でどのように使われるかまで把握しておかないと、意外と使い物にならないんですよね。その観点からも、本書の例文はかなり役に立ちます。
あとはHSK6級向けとなりますが「成語」が頻出される傾向にあります。成語を苦手としている人は多い印象ですが、本書には100語以上の成語が収録されています。
成語は星の数ほどあるので「これさえ覚えておけばOK」というわけではありません。ですが、HSK6級で過去に出題された成語などが多く収録されているので、ここはしっかり対策しておきたいパートと言えます。
品詞別・例文で覚えるHSK基本語彙5級-6級を実際に使ってみた感想
ここでは実際に僕が使ってみた感想をメリット・デメリットあわせてまとめておきます。
「本書を買おうを迷っている」という人は参考にしてみてください。
本書の総合評価結論、この本は語彙力を高めるには最適な一冊です。
僕はHSK6級の学習用に購入したのですが「5級レベルの復習」と「6級レベルのインプット」に使えたので、とても助かりました。何より、この一冊で最低限の語彙力(計3800語)を網羅しているのはありがたいと感じるほど。
HSK5級を目指す人であれば、前半の5級部分だけ取り組めばいいですし、HSK6級を目指す人であれば、すべての内容をインプット用教材として活用できるのでおすすめです。
本書を実際に使って感じたデメリットですがデメリットもあります。
それが、冒頭で触れた「例文の音声収録がない」という点です。単語部分には音声があるのでメインとなる語彙の発音はチェックできますが、例文にはそれがないのです。
中には「例文には音声がないと絶対にイヤ!」という人もいそうですが、結果として「例文に音声がなくてもあまり問題なかった」というのが僕の感想。
これは、例文の「音声を聞く」ことよりも自分自身で「音読」することの方がはるかに重要だからです。
なぜなら
- 音声を聞くと勉強した気になる
- ただ音声を聞いてもリスニング力はあがらない
- 中国語脳にするためには音読が何よりも重要
こういった理由があげられます。
音声を聞く作業に当然意義はありますが、段階を踏んだ上で実践する必要があります。もしネイティブの音声を聞くのであれば、自分の声でスラスラ読めるようになってからがベストなタイミングです。
そういった意味でも、本書に例文音声がないことで「いきなり音声だけ聞いて勉強した感を醸成してしまう」ことを防ぐことにもなります。ポジティブすぎる解釈かもですが、音声を聞く暇があったら自分で繰り返し音読した方が絶対にいいですよ。
本書を実際に使って感じたメリット一方のメリットについて。
ここまで何度か伝えてきたつもりなので、簡単にまとめておきます。
- 単語と例文をセットで学習できるので語彙力の底上げに使える
- 級別・品詞別にわかれているためHSK対策に最適
- 例文の音読を通じて文法の復習や中国語脳の育成ができる
HSK5級・6級の合格後も、語彙力の維持として活用したり、辞書代わりにも使えます。
本書を使ったおすすめの勉強法最後に本書を使ったおすすめの勉強法を紹介しておきます。
結論としては「回転率を意識して何回も読み込む」ことを意識してみてください。その際は、声に出して「音読」することが絶対条件です。
そして、毎日○ページと目標を決めて、コツコツと読み込んでください。僕の場合ですが
- 最初は「単語」だけを音読して3回転させる
- 次は「例文」だけを音読して2回転させる
- 週末とテスト前はすべての単語を一気に見返す
みたいな学習方法を取り入れていました。
声を出しても問題ない部屋に閉じこもり、時間を決めて音読し続ける。めちゃくちゃ面倒で疲れる作業ですが、その分リターンはあります。
テキストを5回転以上読み込めば、かなり知っている単語は増えてきます。中にはどうしても覚えられない単語はあるので、そういった単語だけ鉛筆でマークをつけて、重点的に見直すのもアリです。
語彙力は「听力」「阅读」「书写」すべての根幹をなす基礎力となるので、繰り返し読み込んでインプットするようにしてみてください。一か月続けるだけでも、見違えるように語彙力がアップしています。
まとめ:「品詞別・例文で覚えるHSK基本語彙5級-6級」は合格のために持っておきたい一冊
今回は「品詞別・例文で覚えるHSK基本語彙5級-6級」についてレビューしてみました。
中国語の中上級レベルになるほど「まとまった単語帳がない。。。」と感じるようになります。そんな時こそ、本書を活用してHSK対策をしてもらいたいです。
HSK5級と6級の詳しい対策法や勉強方法については、以下の記事で紹介しています。
HSK5級対策についてHSK5級は「HSK5級突破のおすすめ本と勉強方法を解説します」でまとめています。
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HSK5級突破のおすすめ本と勉強方法を解説します
続きを見る
HSK6級になると「パート別対策」が必須になってきます。
听力、阅读、书写ごとにまとめているので、対策したいパートを参考にしてみてください。
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HSK6級の听力(リスニング)対策で8割超えする勉強方法
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HSK6級の読解で高得点を狙う勉強法を解説
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HSK6級の作文(书写)で合格点を取る秘訣と勉強法を徹底解説
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本記事が、語彙力を鍛える単語帳選びに迷っている人の参考になればうれしいです。HSK対策としても、ぜひ活用してみてください!